それから。〜不機嫌な先輩と不器用恋愛〜


「なんなのよ、あれは!!

 本当に王子様じゃないの!!

 なに!?あのかっこよさ!!ちょっと、ありえないんだけど!!

 ちょっと、ひな、最高じゃん!!」


「う、うん」


「いいなぁいいなぁいいなぁ。ほんと、うらやましいよぉ」


あやめちゃんは体をくねくねさせながら、まだうっとりとしている。


「ほんとに王子だね。王子キャラってほんとにいるんだね!」


「う、うん」


あまりに興奮しているあやめちゃんに、わたしはうなずくしかなかった。


「あ~あたしも恋がしたーいっ!」





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