それから。〜不機嫌な先輩と不器用恋愛〜


「じゃあ、俺に抱かれろよ」


「え……」


「俺のこと好きなんだろ?だったら、俺に抱かれろよ」


根岸先輩に詰め寄られ、後ずさりすると、かかとが壁に当たった。


左腕をつかまれ、身動きが取れないように壁に押し付けられる。


鋭い視線で射られ、体が固まってしまった。


こわい。


だけど、恐怖のあまり、すぐに声が出てこなくて。


動けないわたしを、根岸先輩は容赦なく、乱暴に、わたしの唇を奪った。

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