それから。〜不機嫌な先輩と不器用恋愛〜
ふと顔を見ると、それは以前偶然出会った、いかにも水商売風の根岸先輩の元カノだった。
「あ……」
「あら、また会ったわね」
その人は、不敵な笑みを浮かべながら、長い髪をかきあげた。
「やっぱり、あなたじゃつとまらなかったみたいね」
「え?」
「純の彼女」
どういう意味?
「私、昨日も彼に抱かれたの。情熱的だったわ」
「え……」
なにそれ。
うそ……。
うそでしょ……。
そんな……。