それから。〜不機嫌な先輩と不器用恋愛〜
◇◆


「そうだったんだぁ……」


そう言って、あやめちゃんは一口オレンジジュースを口に含んだ。


学校の帰り。


お気に入りのカフェでわたしはあやめちゃんにすべてを打ち明けた。


生川先輩に別れを告げたこと、根岸先輩を怒らせたこと、退学届のこと、そして、あの元カノのこと……。


一人で抱えるにはあまりに問題が大きすぎて、もう限界だった。


普段は噂話やちょっとした事件を面白がっているあやめちゃんだけど、いつになく真剣な表情で、わたしの話を聞いてくれた。


「ほんと、わたしってバカだよね。

 かっこいい先輩に告白されて浮かれて。

 その軽はずみな行動のせいで、根岸先輩には嫌われるし。

 元カノさんとより戻っちゃうし……」

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