それから。〜不機嫌な先輩と不器用恋愛〜


「そういうの、反則」


そう言って、わたしの頭に手を回し髪をそっと撫でた。




ああ。


この手が好き。


この手で髪を撫でられるだけで、胸がきゅんとなる。


幸せな気持ちになれる。


なのに。


「じゃ、次はヌードだな」


なんて、ムードぶち壊しなことを言うので。


「無理です」


「即答かよ」


根岸先輩はくくっと楽しそうに笑った。

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