それから。〜不機嫌な先輩と不器用恋愛〜


「なんだよ」


「別に、なんでもないです」


「なんでもないことないだろ。なに睨んでんだよ」


「睨んでないです」


「睨んでるだろうが」


「睨んでないですってば」


なんなのよ、この先輩は。


ため息をつこうとした時、一足先に根岸先輩が盛大なため息をついた。


「とにかく。それに書いとけ。部費要員」


「は?」


「だからなんでお前、すぐ聞き返すわけ?一発で聞き取れよ」

< 29 / 305 >

この作品をシェア

pagetop