雨の日の天使
席替え
それは席替えから始まった・・・。
「ねぇ香奈!次の理科席替えだって!」
「あー理科!そうだっ、用意しなきゃ!!」
八神 香奈。14歳。中学2年。
「え?ちょっとー聞いてる?」
「あ、うん聞いてるよ?」
―――席替え。
理科の班を決めるための席替えは
一班に男女2人づつ入れられ
女子は男子と打解けるために毎回張り切ってる。
でも、それは私のクラスだけ。
「あー藤原君となれますよーにっ」
親友のなつは、学年で一番良い男がクラスメイトなのを
入学した時から喜んで
毎回、席替えの時はこんな感じ。
恋と言っていいのか分からないけど
本人は「恋愛感情」と言っている。
私には、ただのイケメン好きにしか見えないけど・・。
「よし。できた」
「じゃぁ、行くよ!席替えの時は気合を入れて理科室に一番乗り!!」
・・・・なんだそれ。