カラス君と黒猫さん2
「っ、」
ぐい、ともの凄い力で引き寄せられ、目が覚めた。
「・・・・・・ん、カラス君?」
顔を上げると、眉を寄せて寝ているカラス君の顔。
寝惚けてるのかなぁ。
「・・・・・・寒い?」
腕を立てて、体を起こす。
カラス君の額に手を当てると、大分熱くなっているのが分かった。
(・・・・まずい)
一旦ベッドから抜け出して、体温計を探す。
どこにしまったっけ。
「・・・・・・・あった」
他の奥にしまってた体温計を取り出す。狂ってないかな。
「カラス君、熱測ろう」
「ん、」
蹲ってるカラス君の体を起こそうとする。
が、起きようとしない。
「カラス君、」
少し強めに言ったら、薄っすら目が開いた。
白い腕が伸びてくる。
「熱はか、」
ぐい。
首の後ろに大きい掌がまわった。
その瞬間に、病人かと思うほどの力で引き込まれて、カラス君と唇が重なる。