カラス君と黒猫さん2
□遭遇
□ □ □
「良かったね、カラス君治って」
「うん。黒猫さんの看病のお陰だよ。ありがとう」
「お互い様だよ」
現在、昼放課の時間。
勿論、第一音楽室倉庫に居るわけで。
「雅にも迷惑かけちゃったなぁ。後で謝っておこうかな」
「んー、いいんじゃね?きっと雅も良い経験できたとおもうよ」
「・・・それって俺を抱えたこと?横抱きの事?」
「だってそうそう男を抱える機会なんてないよー」
私はコンビニで買った菓子パンを頬張った。
カラス君はおにぎり。
珍しく反対な組み合わせだ。
「うーん・・・。これからは家に居る時に熱を出すよう頑張るよ」
「そうだね。焦ったよー。いきなり倒れるもん」
「ごめんね、迷惑掛けて」
「ううん、全然」
携帯を開いて時間を確認する。
よし、まだ時間はある。
「?今日何かあるの?」
「え?あぁ、バイト。この間ぶっ続けでLAURAのバイト休んじゃって。今日学校終わったら行く予定なの」
「うわー・・・バイトまで休ませちゃってごめんね、本当」
「そう思うなら一緒にやろうよ」
「いやだ」
無表情になるカラス君が面白い。