カラス君と黒猫さん2
「俺、今一応怒ってるんだよ?」
「うん、分かってる。」
「・・・怒る気無くすようなこと言わないでよ・・」
カラス君は困ったように、笑った。
「でも、とにかく無茶はしないでね?心配で死んじゃうから」
「・・・多分、わかった。」
「それならいいよ」
カラス君は優しく笑って、私の頭に手を置いた。
ほっ、と体が楽になる。
「・・・授業始まっちゃったねー」
「もうすぐお昼だし、このままここに居ようか。今更授業?って気もするし」
「うん」
カラス君の猫毛がふわりと揺れる。
そのまま床に座ると、隣の場所を軽く叩きながら、カラス君は「座りなよ」と笑った。
「で、どうしたの?今日の黒猫さん、いつもと表情が違うね」
座った所で、突然カラス君に核心をつかれた。
笑顔を浮かべたまま、私を見ている。
「・・・そんな顔に出てたかなぁ・・・?」
「うん、雰囲気。いつも一緒に居るからね」
ぺた、と顔を触ってみた。
今、顔ヘンじゃないよね。