カラス君と黒猫さん2








ぱたん、問題集を閉じた。



「・・・今何時?」

「九時。何時間勉強したんだろう・・・」


私とカラス君は、机に突っ伏した。

あぁ、頭ががんがんする。



「眠い・・・・・」

「俺もだよ」


カラス君を見ると、既にカラス君の瞳は閉じようとしていた。


勉強を始めたのが五時過ぎ位だったから、ぶっ通しで約四時間。
高校生になって、一番勉強したと思う。



「ほとんど私の勉強会だったよね・・・」

「うん・・・・。だって黒猫さん数学全く駄目なんだもん・・・・・」

「ごめんね」



そう。
四時間付きっ切りで、カラス君は私に数学を教えてくれたのだ。

私がカラス君に国語を教える暇も無く。



「あー、頭痛い・・・・・・。俺、寝る。」

「え、寝るの?」

「うん。どうせ明日休みなんだし」



頭の中でカレンダーを広げた。



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