カラス君と黒猫さん2
「父さんがね、毎月送ってくるの。こういうの」
「飴を?」
「うん。昔、俺が好きだったらしいけど、今はそこまで食べないから」
カラス君は飴玉の袋を開けると、口に入れた。
「わざわざ送ってくるんだ・・・・・」
「ね、日本で買えるのに。どうぞ、食べて。と言うか、持って帰って」
机に乗せてある、大量の袋を一つ持った。
ひとつひとつ種類が違って、何故かのど飴も大量に入っていた。
「カラス君のお父さんらしいね・・・・・・」
突然、目の前が真っ暗になる。
ふと、顔に触れたのはカラス君の髪。
「、・・・・・・・・」
カラス君の顔が目の前にある。
どきり、と心臓が高鳴った。
そのまま唇が重なって、口の中にころんと飴玉が入ってきた。
「・・・・・あげる」
「りんご味。」
「正解」
カラス君は離れて、優しく笑った。