カラス君と黒猫さん2
心臓がまだどきどきしてる。
カラス君は一見爽やかそうに見えて、いきなり大胆なことするから、びっくりする。
もらった飴を舐めながら、カラス君を見上げた。
「どうしたの」
「いや・・・・びっくりして」
「黒猫さんだって、いつもびっくりさせてるでしょう?」
意地悪そうに笑う。
不意に、心臓がうるさく鳴った。
「何か、赤いね」
「・・・・・・・・・なんか、照れる・・・・」
冷たい手で頬を冷やした。
カラス君を直視できない。
「たまに見せる黒猫さんの“乙女顔”って新鮮だよね」
「いつも乙女顔じゃん」
「いや・・・・・違うと思う」
カラス君は、笑いながら立ち上がった。
「どこ行くの?」
「んー、寝るの」
カラス君が手を差し伸ばしてくる。
その手を握って、私も立ち上がった。