カラス君と黒猫さん2



「え、ちょ、・・・・・・・・、」


すぐに、カラス君の唇が重なる。
さっきとは違う“キス”に、一瞬体が緊張した。


「あ、まだ飴舐めてたの」

「・・・・・・なくなるまで舐めてたいから」



カラス君は少し笑うと、私の顎を掴んで、親指で口をこじ開ける。

そのまま舌が侵入してきて、私の飴を奪っていった。


がり、


「、・・・・・・・・・・・っ」


カラス君は、私の飴を噛んだ。
いつもとは想像も付かないカラス君に、心臓がうるさく動く。



「・・・・・・黒猫さんは可愛いね」

「・・・なにが」

「今ちょっと、怖がったでしょ」



カラス君の黒髪が顔に掛かる。
どきり、と図星をつかれた。


意地悪そうにカラス君は笑った。



「、・・・・・・・ん 」


唇が深く重なる。
カラス君の舌が、私の口内を荒らした。


いつもより熱っぽいキスに、動悸がおさまらない。




< 76 / 87 >

この作品をシェア

pagetop