カラス君と黒猫さん2
「ねぇ黒猫さん、」
「・・・・ん?」
「今、俺の理性がぶっ飛んだらどうする?」
頬が熱くなった。
私を見下ろすカラス君の表情は、今までで見たことが無い、困惑した表情だった。
カラス君が私の肩に額を押し付けて、固まる。
「カラスく、」
「うん、ちょっと待って・・・・」
耳元で呟かれる言葉が一つ一つ、色っぽくて緊張する。
どき、どき、と心臓が静まらない。
いやな汗が体を伝った。
そうだ、迂闊だった。
普通、高校生の男女がベッドで寝ないよね。
普通、そんなことしないよね。
第一、カラス君は男であって。
「・・・・・・・・・・っ、!」
ぞくり、と背筋に寒気が走った。
今目の前にいるのはカラス君。
分かってはいるんだ、頭では。