カラス君と黒猫さん2
「・・・ごめんね、こんなこと言って」
耳元で、カラス君は私に謝る。
謝るのは、私のほうなのに。
カラス君とするのが、嫌なわけじゃない。
嫌じゃない。
ただ、不安なんだ。
心臓が壊れそうなくらい、うるさく鳴った。
「・・・・・・カラス君、」
目を開いて、カラス君と顔を合わせる。
今居るのは、カラス君。
私のだいすきな、カラス君。
好きすぎて、死にそうなくらい好き過ぎる、カラス君。
カラス君の首に腕を回した。
びくり、とカラス君が反応する。
「カラス君となら、怖くない・・・・・・」
心臓がこれまでにないくらい、破裂しそう。
カラス君は、面食らった顔だった。
わたしの前に居るのは、カラス君。