愛毒病

携帯を見た時に
とっさに
彼女の所にあった
電話番号を記憶していた




私は
携帯を握って
ボタンを押していた




「もしもし?」

可愛らしい女性の声


私は決して
自分が彼女である事は
言わないと決めていた



『ユウ君の彼女さんですか?』


「そうですけどなに?」


もう何も聞く必要はなかった


『友達が
ユウ君を好きみたいなんだけど
彼女さんがいるって聞いたから
確認したくって
じゃあ伝えて諦めさせます』




今考えると
なんて雑で
怪しくて
分かりやすい嘘なんだろう



急いで電話を切った

その後すぐ
ユウからの着信

私は全てを悟った
そして
今度は何を言って
私を責めるのか
聞いてみようと思った
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