愛毒病
胸に花をつけて
三年間着ていた
制服を脱いだ
卒業した
ユウは一般企業へ就職
私は美容師を目指して就職した
働きだしても
仕事が終われば
私達は毎日のように会って
抱き締めあって
何気ない幸せな日々が
過ぎていた
冬
バレンタインも終わって
寒さが少し和らごうとしてた
そんなある日
「車移動しといて」
そう言って
車の鍵を私に渡した
言われた通り
移動させて
部屋に戻ろうと
ふと
ルームランプに照らされた
後部座席に目を向けた
可愛らしい袋から
ハート型に丁寧に折られた
手紙が見えた
気付いたら手が伸びていた