恋人は王子様!?
第一章「すれ違いの心」
ありえない再会
その朝
私と青木君は委員の仕事で朝のSHRに遅れた。
後ろの扉を開けた時
「篠原、篠原菫」
「はい」
返事をして、一番後ろの自分の席に着いた。
……
…
あれ?
何かいやに熱気が…
って女子達が…
何があるの?
教壇に目を向けると
……
…
あれ、誰だ?
出欠を取ってるのもあの人か。
あぁ、産休に入った副担の河田先生の後任の先生か。
若い先生だな。
出欠を取り終わり
「よし。あ、青木、篠原」
「はい」
「はい」
「お前ら、遅れて入って来たから改めて紹介する。河田先生の後任の蓮見先生だ。蓮見先生、この二人が学級委員です。このクラスの事はこの二人に聞いて下さい」
「はい、早く馴染みたいので頼む」
「はい」
「はい」
席に座って
?…蓮…見…
…蓮見…
…蓮見裕則!?
改めて見ると
―ハッ!
目が合った。
分かるか分からないくらいに口角を上げてニヤリと…
…悪夢だ。
何で…教師なのよ!
何で…この高校なのよ!
何で…このクラスなのよ!
机に突っ伏した。
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