恋人は王子様!?

誓い




土曜日


昼過ぎに菫の家へ


「裕ちゃん、昨日はありがとうね」


「いや、菫は?」


「えぇ、悪くはないんだけど、疲れてるみたいだから今日一日は寝てるようにと云ったの」


「そうですか…会えますか?」


「…部屋に行ってやって。裕ちゃんが顔を見せると喜ぶと思うの」


「じゃあ 失礼します」


二階に上がって、菫の部屋へ


コンコン


コンコン


返事がない。


「菫…入るぞ」


ガチャッ!


ドアを開けて部屋へ―


菫……


よく眠ってる。


椅子をベッド横に置いて座る。


菫の前髪を掻き上げ


そのまま頬に指を滑らせ…唇に触れる。

菫の耳元で


「愛してる…絶対離さないから…ずっと傍にいるから…」


…そっと口づけた。



< 104 / 215 >

この作品をシェア

pagetop