恋人は王子様!?
二人で他愛もない話しをしながらお寿司を食べる。
「お酒、飲まないの?」
「ん、お前を送らなきゃいけないし」
「一人で帰れるよ。まだ、早いし」
「菫」
裕ちゃんが お箸を置いて、私を見る。
「うん?」
「お前、そんなに帰りたい?」
へっ?
「俺といるの嫌?」
「そんなことないよ。…なんで?」
裕ちゃんが少し淋しそうな顔を…
「一人で帰るとか、早いから大丈夫だとか」
クスッ
「裕ちゃん」
「ん?」
「子どもみたい」
「……」
裕ちゃんの顔が赤くなった。
「裕ちゃんって、淋しがりやさんだったっけ」
「へっ?」
「淋しいんだったら、家に帰ったら…おじさん達も喜ぶよ」
「……」
お寿司を食べる。
やっぱり美味しいわ、うん。
そんな私を何ともいえない顔して見てたのを私は気づかなかった。