恋人は王子様!?
クリスマスイヴ
「何、考えてる?」
「えっ?」
「俺の事だけ…考えて」
や、やだ!
恥ずかしい。
「ん…お前、顔 真っ赤」
「裕ちゃんの…意地悪」
裕ちゃんの胸に顔を埋める。
「フッ 菫」
「裕ちゃん」
「ん?」
顔を上げて
「じ、じゃあ裕ちゃんも、今だけでいいから…私の事だけ…考えて」
「……」
「駄目…ですか?」
「フッ バ~カ!云われなくても、お前の事だけ考えてる」
「…裕ちゃん」
裕ちゃんの首に腕を回して、抱き着いた。
「菫」
頭を撫でて
「ケーキ食うか?」
「うん」
冷蔵庫に行ってケーキを取り出し
「わ~可愛い」
小さめのクリスマスケーキ
「裕ちゃんは、やっぱりコーヒー?」
「あぁ」
コーヒーと紅茶を入れ
「ケーキ 切って」
「う~ん 切らなくても、そのまま食べたらいい」
「えっ?」
「小さいケーキだから食べれるだろ」
ま、確かに…食べれるわな。
裕ちゃんの横に座り
「あ、ち、ちょっと待って」
「ん?」