恋人は王子様!?



「ん…菫」


「うん?」


「抱き着く前にケーキ食お」


あっ、忘れてた。


「うん」


ケーキを食べ始める。


「菫」


「えっ!」


「ん」


フォークにケーキを乗せて私の口へ


は、恥ずかしい。


「ほら」


「……」


「早く」


…パクッ!


「美味いか?」


「…うん」


「ほら」


…パクッ!


何回か繰り返され…かなり食べた。


何か餌付けされてる小鳥みたい。



「裕ちゃん」


「ん」


「裕ちゃんは…あんまり食べなかったね」


ニヤリと笑い


「そうでもないさ」

「えっ」


……


…ッ!


口づけされてる。


……





ぇ?


ち、ちょっと…


「…ぅ…ぅ…ぅん…」


裕ちゃんの舌が!


私の口の中に!


入ってきて!


私の…舌を…搦め捕る…


驚いたけど…


頭が真っ白になって…


……





ようやく 唇が離れた。


「……」


「お前…甘い」



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