恋人は王子様!?
――
―
「ククク…ハハハ…」
急に笑いだして、どうしたの?
「菫」
「うん?」
「お前の預かって来たプリント」
プリントを差し出され、見たら
『私達からのお見舞いを届けます。これで元気出るでしょう?三年の受け持ちだから、生徒に移されても困るので明日も休んで下さい。ただし、明日はお見舞いは届けません。では、お大事に
島宏輔
野崎麻矢』
島先生、野崎先生…
「一番の見舞いだな」
「…あ、明日も、ゆっくり休んでね」
「あぁ…あ、そうだ。試験どうだった?」
急に先生の顔に…
「まっ、何とか…大丈夫だとは…思います」
「英語は?」
「…たぶん」
「たぶん?…俺が教えて たぶんか?」
ヒ、ヒェ~
恐いよ~
「大丈夫です」
「……」
「ほんとに大丈夫です」
「ん…ちゃんと自信持て。お前は出来るから」
「うん」
いつも自信を持たせてくれるね。
あっ、
「裕ちゃん」
「ん?」
「裕ちゃんのお守り、私が借りてるから裕ちゃん、風邪引いたのかな。…返すね」
メダルを外そうとしたら、
「お前が持っとけ」
「えっ?」
「まだ、二次試験があるから」
「いいの?」
「あぁ」
「あ、ありがとう」