恋人は王子様!?
「野崎先生」
「あら、菫ちゃん」
「はい、先生にも日頃の感謝を込めて」
「あら~毎年ありがとうね。来年から貰えないと思うと寂しいわ」
「持って来ますよ」
小声で
「島先生と同じチョコレートですから」
「菫ちゃん!」
先生、ほんのり顔を赤らめてる。
ほんと、可愛い。
「あら、まだ大きな箱」
今度は野崎先生が声を潜めて
「蓮見先生に?」
ちらっと蓮見先生の方を見て
「あ、はい。クラス女子からのを」
「あ、そっか」
先生が笑顔になった。
「ただ、行列ですからね」
「此処で待ってたら?」
「待ってたら昼休み終わりますし…仕方ない、並びます」
驚いたように
「並ぶの?」
「はい。じゃあ」
「頑張って」
「はい」
先生に手を振り、列に並んだ。