恋人は王子様!?



「英語か」


「あ、はい。お願いします」


「ん…じゃあ指導室で」


「はい」


今は五時間目


裕ちゃんは授業がないみたい。


指導室で


「先生…」


問題集を出し


「これが…」


「ん、これか?これはだな」


――





「あっ、そっかぁ、そう訳するのか。分かりました。ありがとうございます」


「ん…明日、頑張れよ」


「頑張りますけど…緊張する」


「大丈夫だって!落ち着いてやれ」


「は、はい」


「フッ お守りがあるだろ」


私の胸を指差してる。


ブラウスの下から取り出し


「うん」


裕ちゃんがメダルを手に取り、握りしめ


「ん。これで大丈夫だ。俺のパワーを込めといた」


メダルを見つめ


「フフフ…ありがとう」


またブラウスの下にしまう。


「じゃあ…ありがとうございました」


「ん…気をつけて帰れよ」


ドアへ歩いて行き


「裕ちゃん」


「ん?」


「試験が終わったら電話…していいかなぁ」


「当たり前だろ」


傍まで来て…額にキスをしてくれた。


「…じゃあ、さよなら」


「ん。気をつけてな」


教室を出て家へー



< 177 / 215 >

この作品をシェア

pagetop