恋人は王子様!?
「…そうだったんだ」
「うん。今日ちゃん…みんなにばれてるのかなぁ…」
「ハハハ…大丈夫。誰も気づいてないよ」
「今日ちゃん」
今日ちゃんが私の頭を撫でて
「聡だって気づいてないし、云ってないから」
「今日ちゃん」
「今日子、篠原」
青木君が友達と別れて私達のところへ
青木君と今日ちゃんと三人で、担任の先生に挨拶して
「蓮見先生にも挨拶しよう」
と青木君に云われ、女子達を掻き分け
「蓮見先生、お世話になりました」
青木君の挨拶に私と今日ちゃん二人も
「お世話になりました」
頭を下げる。
「卒業おめでとう。大学行っても頑張れよ」
「無事受かればの話しですけど」
裕ちゃんと青木君のやりとりに私達二人はクスクス笑っちゃった。
「三人で帰るのか?」
「はい。これからお世話になった先生方にご挨拶してから…」
私が云うと
「ん、気をつけてな」
「はい、じゃあさようなら」
みんなともお別れをして教室を出た。