恋人は王子様!?



「菫?」


「…裕ちゃん」


「ん?」


「わ、私達って…付き合ってなかったの?」


な、何か…


私の勘違い?


「…お前、何すっとぼけてんだよ」


「えっ?」


「今さら何を云ってんだよ」


「だ、だって…発表が終わったら付き合ってくれって」


「……」


はぁ~なんて溜め息が聞こえる。


「そういう意味じゃねえし。発表が済んだらデートしようって云ってんの」


へっ?


デ、デート!


あっ、そういう意味だったの。


は、恥ずかしい。


「ご、ごめんなさい。ハハハ…な、何か…勘違いしたみたい」


「ハハハ…相変わらずだな」


「だって裕ちゃんが紛らわしい云い方するんだもん」


ちょっと拗ねてみたり


「俺が悪いわけ?」

あっ、裕ちゃんの声が!


「ごめんなさい」


「ハハハ…冗談だ」


「もう裕ちゃんは~」


こんな会話が裕ちゃんと出来るなんて…幸せだな。




< 189 / 215 >

この作品をシェア

pagetop