恋人は王子様!?
「ううん、何でもない。じゃあ、デート楽しみにしてるね」
「あぁ、そうだ、明日からどうするんだ?」
「明日?う~んゆっくりする」
「そうか。まぁ、受験の疲れを癒せ」
「うん。裕ちゃんは学校でしょ?」
いくら受け持ちの私達が卒業したってまだ、三学期だし
「あぁ、新学期のこともあるしな」
新学期かぁ。
また新入生がたくさん入って来るんだな。てことはまた、裕ちゃんに憧れる女子が増えるわけで…
「菫」
へっ?
「どうした?」
「あっ、どうもしてないよ」
駄目駄目、妄想を膨らませちゃ。
「フッ…菫」
「うん?」
「俺にはお前だけだから」
「えっ?」
「変な気を廻すなよ」
裕ちゃん…
裕ちゃんには私の考えてることはお見通しなんだね。
「裕ちゃん」
「ん?」
「私にも裕ちゃんだけだから」
「ん」
第二章 完