恋人は王子様!?



観覧車に乗り


「夕日が綺麗だね」

「だな」


下に見える街が茜色に染まって、何だかロマンチック。


あっ、そうだ。


「裕ちゃん」


「ん?」


「これね、遅れたけどお誕生日プレゼント」


鞄からプレゼントを出す。


「受け取って下さい」


裕ちゃんに差し出す。


「あ、ありがとう。開けていいか?」


「うん」


裕ちゃんがラッピングを剥がしていくのを見守る。


「これは…」


中には、コインペンダント


「うん、裕ちゃんのコインペンダント…私が貰ったでしょう。だから…代わりにこのコインペンダント身に付けていて下さい」


裕ちゃんのお守りだったコインペンダントは、受験の時に借りたまま、私に譲ってくれたんだ。


「フッ ありがとうな。大事にする」


首に掛けてくれた。

「うん。フフフ…」


「ん?」


「ある意味 おそろだね」


「そうだな」


裕ちゃんが喜んでくれた。


はぁ~よかった。




< 199 / 215 >

この作品をシェア

pagetop