恋人は王子様!?
パレードが終わって
「じゃあ行くか?」
「うん」
「晩飯…何がいい?」
「う~ん、そうだね、う~ん」
何がいいかなぁ?
友達とならファミレスでいいんだけど…
「イタ飯でいいか?」
決めかねられない私に助け船を。
「うん」
車に乗り、裕ちゃんの知ってる店(電話で確認してくれた)へ
「いらっしゃいませ」
窓際の席に案内される。
「素敵なお店だね。何だか少し大人の気分」
「ハハハ…」
「でも裕ちゃん、車だからお酒飲めないね」
「まぁ、仕方ないさ。そんなに飲みたいわけじゃないし」
お料理が運ばれて
「いただきます」
「いただきます」
食べ始めた。
「美味しいね」
「だな」
前菜もメインのお肉もスパゲティも文句なく美味しい。
「こんなに食べたらデザート食べられるかなぁ?」
「お前なら食えるって」
…どういう意味よ。
デザートはパンナコッタとフルーツ、それに私は紅茶、裕ちゃんはデミタスコーヒー
「美味しい」
「ほら、食えるだろ」
確かに。
「菫」
「なに?」
「帰り…少しくらい遅くなってもいいか?家に連絡するから」
晩御飯が8時くらいからになったので今、もう9時廻ってる。
ストレートに帰っても10時になる。
「うん大丈夫。裕ちゃんと一緒だし。電話しとく」
「いや、俺がする」
立ち上がって、電話の出来そうな所へ行った。
私は一人、テーブルで待つ。