恋人は王子様!?
やっと離してくれ、テーブルについた。
朝御飯を食べながら
「今日も遅いの?」
「ん…今日は普通だな」
「うん、分かった。晩御飯何かリクエストありますか?」
「だから菫が食いたいって」
もう!
そればかりなんだから。
「私は食べなくていいから…胃袋に何を入れたい?」
「クククク…面白い聞き方だな」
確かに
「菫の作るもんなら何でもオッケー」
はぁ~それが一番難しいんだよね。
「分かった、文句云わないでね。文句云ったら」
「云ったら?」
「私を食べさせないから」
「クククク…了解。文句云わないからお前を食べさせて」
甘く色っぽい声で囁かれた。
ホント朝から何をやってんのよ。
「考えておきます」
立ち上がり私を抱きすくめ
「考えなくて大人しく食われろ」
「ひ、裕ちゃん…」
啄むようにキスをして
「な?」
「裕ちゃん…卑怯なんだから」
「卑怯で結構。お前が欲しい」
口づけが深く…
――
―
「裕ちゃん…時間」
「ん」
最後に
チュッ!
大きな音を経てて唇が離れた。