恋人は王子様!?



「もう、教わるな」

「はぁ?」


「俺が教える」


何なのよ。わけわかんない。


「菫?」


「先生、何考えてるんですか?さっきも云いましたよね、特別扱いは駄目だって」


「みんな、聞きに来てるぞ」


「はぁ?」


「まぁ、マジに英語の事を聞きに来てる奴は少ないがな」


「……」


じゃあ、何しに行ってんの?


私が?って顔をしたのか


「ククク…菫にはわかんないか」


「何がですか?」


「若い男の先生が来たらな、みんな興味があるらしい」


……





あ~ そういう事ですか。


そういや、裕ちゃんの授業の時、女子達の目が輝いてたっけ。


「尚更、教えてもらうわけにはいきません。他の女子に恨まれます」


「…お前は特別だから」


「先生」


「お前は俺の姫だから」


「姫じゃありません。いい加減な事を云わないで下さい」


何を云い出すのよ。

「ククク…真っ赤だぞ」

「し、知りません」

「ハハハ…」




< 23 / 215 >

この作品をシェア

pagetop