恋人は王子様!?
「あ、篠原」
「はい」
島先生が側に来て
「顔色…悪いぞ。大丈夫か?何なら送ろうか?」
「えっ、いえ。一人で帰れますから」
「…ほんとに大丈夫か?」
「相変わらず心配症ですね」
耳元で
「野崎先生がうらやましい」
「こ、こら!大人をからかうなって云ってるだろ」
頭をポンポンと叩き
「気をつけてな」
「はい。ありがとうございます、さようなら」
島先生と話してる間も、裕ちゃんの突き刺すような視線が…
一体、何なのよ?
私が何したっていうのよ。
何だか…緊張しちゃう。
……
…
だ、駄目駄目。
気にしちゃ…
またストレス感じることになる。
受験生なんだから、倒れてる暇なんてないんだからね。
裕ちゃんに惑わされてる場合じゃないわ。