恋人は王子様!?
補講!
いよいよ中間試験
検査の結果もそんなに悪くなくバランスよい食事と睡眠、後はストレスを溜めないようにと。
今は何も考えず、試験のことだけ。
――
―
試験は順調に進み
まぁ、何とか大丈夫だろう。
唯一の不安は英語だけど。
返って来た英語の点数は…80点!
やっぱり90点の壁は高いか!
はぁ~
受験…大丈夫かなぁ。
放課後、担任の岡野先生に呼ばれて
「篠原…後は英語だな」
「はい。やっぱり私、生粋の日本人だから…」
「ハハハ…ま、確かにそうだがな、受験にはその言い訳は通じないな」
「はい」
やっぱり通じないか。
「で」
「はい」
「蓮見先生に頼んだから」
「はい?」
蓮見先生に何を?
「一週間に一回、放課後に英語を教えてもらうように」
「はぁ? せ、先生、私一人じゃないですよね?」
「いや、あのレベルの大学を受験する生徒で英語の補講が必要なのは残念ながらお前だけだ」
「……」
「他の教科が必要な生徒もそれぞれの先生に頼んであるから、篠原だけが特別ってわけじゃないし。他の大学なら大丈夫なんだけどな、〇〇大学は英語の論文が難関だからな」
「高望みですかね」
「諦めるな。やる前から」
「はい」
「じゃあ、蓮見先生に挨拶行って、段取りして来い」
「はい」
隣を見たら野崎先生がニコッと笑ってる。
私も笑顔(苦笑)を返す。