恋人は王子様!?
「蓮見先生と私は…幼なじみ…って云うのかなぁ? お父さん同士が友達なんで、小さい時から可愛がってもらってたんです」
「…そうだったの。じゃあ彼がこの学校に来るのは知ってたの?」
首をぶんぶん振り
「い、いえ。二年半くらい会ってない」
「何かあったの?」
「裕ちゃんが」
「裕ちゃん?」
「あ、蓮見先生が」
いけない、ついうっかり…
「フフフ…裕ちゃんでいいわよ」
……
…
あの時の話しを野崎先生にした。
「そうだったの。…菫ちゃんの精神的ショックの原因かぁ」
「先生…」
「蓮見先生は菫ちゃんの病気の事…知ってるの?」
「単なる貧血って云いました。精神的なものは、もう関係ないし」
「……」
「先生、私もう子どもじゃないから…気にしてません。大丈夫ですよ」
「……」
「そ、それに…謝ってくれましたし」
「菫ちゃん…」
「先生、もう帰りますね」
すっかり暗くなった。
「危ないから送るわ」
「大丈夫ですよ」
「何、遠慮してんのよ。ちょっと待ってて、用意してくるから」
「はい、ありがとうございます」
職員室前で待ってると