恋人は王子様!?



「せ、先生…何してんですか?は、離して下さい」


逃れようともがくけど


がっちり抱きしめられてる。


「先生…」


「菫…愛してる」


「……ぇッ」


「妹なんかじゃなく…女として…愛してる」


「せ、先生…な、何を…」


急に、何を……


「冗談でも、からかってるわけでもない。…あの時から…お前が俺の家にいる時から…女として、好きだった」


「……」


「俺…自分が馬鹿だと思った。中学生相手に何考えてるんだと…小さい時から妹として可愛がってたお前が…段々…妹じゃなく…女として…愛おしくなって」


「…ひ、裕ちゃん」

「諦めなきゃいけないと思った。…だから、俺に告白してくれた由美と付き合った。…だけど、由美には悪いけど…由美と付き合えば付き合う程、苦しくて…だから、由美と会う時、お前を連れて行った。お前はお邪魔虫なんかじゃなかった…あの時の事は」


「……」


私を抱きしめる力が強くなった。


「許される事じゃないけど…由美に菫の事を問い詰められて、あの時は お前を愛してるなんて凶器の沙汰だと思ってたし…由美を傷つける事も出来ない…だから、冗談のつもりで…あんな事を云った。菫は俺の小さい妹だという意味で…まさかお前が聞いてるなんて夢にも思ってなかった」


「……」




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