恋人は王子様!?



「……」


「俺を忘れて…同じ年頃の恋人作って…楽しく高校生をやってる方がお前の為だ」


「裕ちゃん…」


「だけど…お前には迷惑極まりない話しだと思うけど…お前が好」

「裕ちゃんが好き!」


……





思わず叫んでた。


「ひ、裕ちゃんが…好きなの。だから…あんなに傷ついた。裕ちゃんに嫌われてると…邪魔だと思われてると…」


「菫」


体の向きを変えられ
抱きしめられる。


「裕ちゃん…ヒック…ヒック…」


涙が溢れて…


「ゥ…ゥウワ……」

縋り付いて泣いた。

裕ちゃんは…ずっと頭を撫でてくれて…

……





「菫……愛してる」

「……」


――





「……」


―――


――





どれくらい泣いていたんだろう。


もう日も暮れていた。


「菫…もう帰らなきゃな」


「えっ、あ、は、はい」


裕ちゃんから離れ…何だか恥ずかしい。

裕ちゃんは…昔みたいに優しく笑ってくれていた。


裕ちゃん……




第一章 完



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