恋人は王子様!?
第二章「Secret Love」




*蓮見裕則side*



菫が俺を受け入れてくれた。


俺を許して…好きだって…


もう二度と離したくない。


もう二度と泣かさない。


――





いつの間にか日も暮れ


「帰らなきゃな」


と…云うと


菫は…


「せ、せ先生、ありがとうございました。さ、さようなら」

……





「へっ?」


一人でさっさと教室を出ようと


おい、ちょっと!


「菫」


「はい?」


「一緒に帰ろう」


「先生、何云ってるんですか?」


……





俺…何か変な事を云ったか?


菫を見てると


「先生、此処は学校ですよ。ふ、二人で帰るなんて…駄目です」


「……」


「そ、それに絶対、『菫』って呼ばないで下さい」


「俺達…恋人…じゃないのか?」


俺…不安になってきた。


「ここ恋人って…先生、私が学校を卒業するまで待って下さい」


顔を真っ赤にしてる。


可愛い…って


…卒業するまで待てって?


「菫…マジで云ってる?」


「はははい」


……





はぁ~


くそ真面目な奴!




< 71 / 215 >

この作品をシェア

pagetop