恋人は王子様!?



「さっ 座って」


おばさんに云われて、何故か裕ちゃんの横に―


「宿題したか?」


「は、はい」


「裕則、先生面は止めろ。菫ちゃんが居心地悪いだろ」


「あ、おじさん、大丈夫ですよ…ね、蓮見先生」


「……」


「フフフ…菫ちゃん、裕則 ちゃんと先生やってる?菫ちゃんを驚かすからと同じ高校なのを内緒にって云われたのよ」


ごめんねって謝るおばさんに


「驚きました。…おばさん、蓮見先生、人気あるんですよ、特に女子に…先生の授業は女子の目が輝いてるもん」


と云うと…睨まれた。


「ハハハ…じゃあ菫ちゃん、みんなに裕則の事を聞かれるのか?」


「…幼なじみだって事は内緒です。ファンの子にうらやましがられるもん。ね、先生」


「あぁ」


また…睨まれたけど、知らんぷり。


おばさんの手料理が並び…ハンバーグ、散らし寿司、エビフライ、サラダetc、私の好きな物ばかり…


「たくさん食べてね」


「はい、いただきます」


久しぶりに蓮見のおじさん、おばさん、裕ちゃんと楽しく食事をした。


――





「ごちそうさま。美味しかったです」


「よかったわ、デザート食べる?」


「えっ」


食べたいけど…今はお腹いっぱい。


「母さん、菫…満腹みたいだし後からでいいんじゃない」


「そうね」


「あ、菫」


「うん?」


「アメリカの土産があるから…部屋に来て」


「……」


「菫?」


「はい…じゃあ ちょっと裕ちゃんの部屋に行くね」


勝ち誇ったような裕ちゃんの顔。


もう!



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