恋人は王子様!?
菫…
*蓮見裕則side*
「菫…菫…」
菫が意識を失い倒れた。
抱き抱えて保健室へ―
ベッドに寝させて、保健の先生と話していると、連絡を入れておいた先輩と野崎先生が来た。
「菫ちゃん…倒れたって?」
野崎先生が心配そうに菫の所へ
「何があった?」
「いや、話しをしていたら…」
保健の先生がいるから詳しくは云えない。
それを察したのか
「先生、やはり貧血でしょうか?」
「たぶん…貧血もあると思うけど、精神的にバランスを崩したんじゃないかしら?」
「精神的?」
「菫ちゃんは、ちょっと脆いところがあるから、あるきっかけがあると崩れるの。蓮見先生はご存知ないけど…最近は菫ちゃんも強くなってはきてるんだけどね…なんてたって受験生だから…ちょっと無理してるところがあると思うのよ。頑張り屋さんだから…口には出さないけど」
「……」
「菫ちゃん、気がついたわ」
「はいはい」
保健の先生が菫の元へ―
先輩が小声で
「何があった?」
「後で…聞いて下さい」
「…分かった」
菫が保健の先生と野崎先生に付き添われて