『多良家』の嫁☆〜お隣BOY☆続編〜
「どうしたんだよ、歩來…」


虎太朗は心配そうな顔で私の顔を覗き込んだ。


私は無言で炊飯器を抱えてうつむいた。


虎太朗は私の腕の中の炊飯器を開けた…!


閉じようと暴れたけど虎太朗に捕まれて…


「なんだ…これ…」



虎太朗…


サヨナラ…


今まで数々の失態にもひかずにいてくれてありがとう。


でも…

今回はさすがに…


あり得ないですよね。


遠慮なさらずに…


別れちゃって下さい…



「大丈夫か…?病院行こう!」


「だよね…頭の中調べるの?」


私の言葉に虎太朗は、ため息をついて、


「とりあえず内科だよ」


と、言った。


「調子悪かったのか?」


こんなことをやらかした私にそんな優しいお言葉。



家に戻ると、お母さんが門のところまで出て来ていた。


「歩來ちゃん…心配したのよ」


お母さんは私の腕を擦った。


「すみません…」


私は申し訳なさでいっぱいになった。



多良家の皆さんはパンを食べたと聞き一安心…



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