『多良家』の嫁☆〜お隣BOY☆続編〜

そこに、将太がエクレアを食べている姿が目に入りました。


なんで…


エクレア…


「いたーい！！」


私はベッドの上で転げ回ります。


将太…


次はあんぱん食ってます。

「いきまないで！」


看護師さんの言葉に、耐えます。


痛さに震えます。


虎太朗は一生懸命腰をさすってくれます。


「うぅ…」


あり得ない程の痛さが…


将太がシュークリームを食いながら、私の顔を覗き込んだ…


「すごい顔になってる…」

転がってボサボサの頭に、汗がにじむ顔。


もちろんすっぴん。


愛理ちゃんは将太の言葉に吹き出した。


くそ…


痛さの中で泣きながら私の理性は完全に吹っ飛びました。



「愛理…！コソコソ笑うな！この…陰険女ー！！」


血走った目で愛理ちゃんを見ました。


「将太…！食う時は視界に入ってくるなー！！」


将太はシュークリームを喉に詰まらせてむせています。


「まぁまぁ…落ち着いて…。悪気はないんだよ」


虎太朗のお父さんが視界に入ってきました。


陣痛の波はなかなか去りません。