『多良家』の嫁☆〜お隣BOY☆続編〜

「ちょ、ちょっと…お父さん…」


私は引きずられながらバージンロードを歩いてます。

ドレスの内側…

蹴って歩かなきゃ。


足元に絡む裾を蹴り上げた。


あっ！


靴が脱げてしまいました。


「ちょっと…待って…」


父の腕を引っ張ったが、父はもう虎太朗しか目に入っていません…


私は脱げた靴を履こうと一瞬立ち止まった…その瞬間…


スルッ


父の腕は私の手を離れ…


てくてく一人で歩き始めました。


私は慌てて父を追いました。


なんてことでしょう…！


バージンロードをロボットのように歩いている父…


そして電池切れのように虎太朗の前で止まりました。

あまりの事態に虎太朗の顔はひきつっています。


私も父に追いつき、虎太朗の腕に手を置きました。


………


ん…？


席に着くはずの父が私の隣に立っています。


牧師さんの前に3人て…


おかしいでしょう…


「くっ…くくっ…」


愛理ちゃんが震えながら目にいっぱい涙をためて笑うのを我慢しています。


「こら！」


虎太朗のお母さんが愛理ちゃんを叱ります。