炎龍
理事長室を出た私達は
「なぁ絢姫。
もう炎龍には戻らないのか?みんなまだお前のこと探してる。」
「…もう戻れないよ…。私は仲間を捨てたんだもん。私に総長なんて…もう…無理なんだ…。それに私は…「そっか。
…わかったよ。でも気が向いたらまたみんなに会いに行けよ。
みんなお前のこと信じてるんだからな。
学校では俺とコウを頼れよな!」
と言って優しく笑う悠斗。
「うん…。ありがとう」
2−C――
「ここでまってろ。俺が呼んだら入ってこいよ。」
「…うん」
ガラガラっ
「―――ハイ今日は転校生を紹介するぞー!
入ってこい」
よし!
「ほら自己紹介」
「はい…。
横倉 あすか…よろしく」
「……はぁ?」
と急に叫ぶ悠斗。
「な…何?」
恐る恐る聞くと、
「ちょっとこい」
と言って教室の外に連れ出される。
「横倉あすかって誰だ?」
「え?私だよ?」
ますます頭にはてなが浮かぶ悠斗。
「だから兄貴に今朝言われたんだよ」
「はぁ?康太さんが?なんで?」
「わかんないよ。
多分呉絢姫を隠すためだと思う。
てかなんで悠斗知らないの?」
私は全国No.1の炎龍7代目総長。兄貴は私が炎龍から消えた理由を知ってる。だから兄貴は私が炎龍の総長だってことを隠してくれたんだと思う。
ちなみに兄貴は炎龍と双龍連合を組んでる精龍の9代目総長。
今は二人で暮らしている。
「知らねぇ…。
まぁ慶太さんが言うならいいか。じゃあもう一回最初からやるから自己紹介からよろしく」
「…うん。
つかまたやるのかい」