Dear.幽霊の君。
屋上。
なんか呼び出される時とか、屋上シーン多くない?とか思っていると。
「あたし、中学時代に過去があるの」
「・・・・・あ、始まってるのね」
「うん。ちょっと、一気に説明するね」
と、美仔は話し始めた。
「あたし、中学2年の時、クラスに好きな人がいたの。すごく好きで、大切だった。その人から告白されて、嬉しさで何も考えずに付き合おうって返事したの。そしたらね、1ヶ月後、すぐ別れようって。理由聞いたら、あたしの事顔だけで判断してたんだって」
「うわ、ひどい!」
「ほら、あたしって結構毒舌じゃん?思った事はっきり言うタイプだし。だから、付き合って強気な女って分かって、嫌になったらしいの」
今ではさらっと言ってるけど、その時はすごいつらかったんだろうな・・・。なんか、分かる気がする。
「だからね、その日から男が信じられなくなっちゃって。みんな顔だけであたしを選んだんだって、勝手に決めつけて。高校に入ってから、この際もう男を利用しちゃえばいいとか思い始めたの。んで、今のあたしが誕生したってわけ」