Dear.幽霊の君。

美仔to大河


「美仔ちゃんにだけ話すね」
「何をよ」
「誠也がなんで女子と付き合わないか」
「別に話さなくていい」
「うわー、きっついなぁ。まぁ聞いてよ」
「聞くだけね」
「誠也ね、中学からずーっと女子に付きまとわれてきたんだ」
まぁ、あの顔ならね。
スタイルもいいし。
あたしほどじゃないけど。
「んで、そういう付きまとう系の女子って化粧濃いし、なんかウソで固めたみたいじゃん?」
まあね、そういうもんよ。
「聞いてる?美仔ちゃん」
「聞いてるわよ。アンタが聞けって言ったんじゃないの」
「何もしゃべらないから・・」
「続きは?」
「・・まぁ、誠也はそういうのが嫌いだったわけよ。全般的に女子を嫌い始めたの」
ふーん。
それだけ?
全く、あたしが聞くほどの内容じゃなかった。
時間つぶしちゃったわ。
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