Dear.幽霊の君。
「大河、泣いてる」
「・・なんか、泣けてきちゃった」
「あたしに女みたいって言われたから?」
「かもね」
笑う誠也の目元を、あたしは自分のシャツで拭いてあげた。
「あたしはそのままじゃダメな女だから」
「・・・なんで?」
分からないけど、そのままでいたら自分が壊れそうだから。
今まで積み上げてきた物が、全部なくなりそうだから。
自分にウソをつくしかない。
「いちいち聞かないの!」
「うー。美仔ちゃんのケチ」
「ケチで結構コケコッコー。ベーッだ」
「いいよ、俺美仔ちゃんにチューする」
「意味不明ー。へんた・・」
言葉がつまる。
あたし、変態って言おうとしたのに。
人の話は最後まで聞くもんじゃない?
それに。
この、天下の美仔様に簡単にキス?
ふざけんじゃないわよ。
あたしの肌に触れていいのは神様だけって決まってるのよ。
それを、こんなチャラ男に?
「へへーん。ごちそーさま♥」
ニヤつく大河の顔面に向かって回し蹴り。
見事ヒットした後、うずくまって悲鳴をあげる大河。
床には鼻血、それと涙。
この涙はたぶんあたしのだ。
「・・なんか、泣けてきちゃった」
「あたしに女みたいって言われたから?」
「かもね」
笑う誠也の目元を、あたしは自分のシャツで拭いてあげた。
「あたしはそのままじゃダメな女だから」
「・・・なんで?」
分からないけど、そのままでいたら自分が壊れそうだから。
今まで積み上げてきた物が、全部なくなりそうだから。
自分にウソをつくしかない。
「いちいち聞かないの!」
「うー。美仔ちゃんのケチ」
「ケチで結構コケコッコー。ベーッだ」
「いいよ、俺美仔ちゃんにチューする」
「意味不明ー。へんた・・」
言葉がつまる。
あたし、変態って言おうとしたのに。
人の話は最後まで聞くもんじゃない?
それに。
この、天下の美仔様に簡単にキス?
ふざけんじゃないわよ。
あたしの肌に触れていいのは神様だけって決まってるのよ。
それを、こんなチャラ男に?
「へへーん。ごちそーさま♥」
ニヤつく大河の顔面に向かって回し蹴り。
見事ヒットした後、うずくまって悲鳴をあげる大河。
床には鼻血、それと涙。
この涙はたぶんあたしのだ。