ROCK YOU!
「お、和!どう言う風の吹き回しさ」
カノちゃんが、頬杖をつきながら楽しそうに聞いてきた。
多分、あの3人と挨拶したことだろう。
「水澤に、和-って呼ばれてたじゃん!」
ユウちゃんもノッってきた。
「あ、うん。昨日ね・・・望月くんたちのバンドの練習を見学してて」
「バンド?ああ、新井以外の3人でやってるってやつか」
「噂でしか聞いたことないー」
「それで、帰り道が一緒になって・・・アドレス交換して」
私は、昨日の出来事をサラっと話した。
「へえ~?そもそも何で、そのバンドが練習してるとこ見つけたのさ?」
心底楽しそうなカノちゃん。
「ちょっと、担任に頼まれて望月くん探してたら・・・偶然ね」
そう。
本当に偶然だった。
あそこで、望月くんの歌声が聞こえた事・・・
それが、パパの曲だった事。
「ね、全然怖いやつらじゃなかったでしょ?」
「うん!」
「水澤とか、超カルいけどねー」
そっか
カノちゃんと水澤くんは同中なんだっけ。
「ま、友達できてよかったじゃん!!」
「もしなんかあったら、あいつら頼りになるからさ」
「うん!」