優しいなんて、もんじゃない
プロローグ
まず初めに。
私は自分を着飾ることに興味もなければ、恋愛などという胸が躍るような感情に出逢ったこともない。
無愛想、何考えてんのか分からない、いっつも睨まれる、とか。
言われることはありきたりだ。まあ仕方がない。
私の性格や人種上、笑顔を誰にでも振りまいたり饒舌に会話を続けるなんて皆無。
少し切れ長な目のおかげで人には睨まれたという印象を与えるらしいけど、そこは変えようがない。
――――そんな私の平凡すぎる人生が、
『お姉さんがタイプ。』
『……。』
アイツが現れたことによってあんな事になるなんて。
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